シンガポールで教えていらっしゃる越川牧子さんから、実践紹介レポート(動画あり)が届きました。
こうしていろいろな国・地域との実践共有ができることは、とても嬉しいことだと思います。
ぜひ皆さまも投稿なさってください。
嶋田:kazushimada@acras.jp
少し、説明を付け加えさせていただきます。
越川さんの学校では、週1課2時間だけのクラスであり、学習者の目的は「趣味」がほとんどだそうです。
参考:「『できる日本語』が効果的な理由~シンガポールの現場から~
https://www.dekirunihongo.jp/?p=1237
そうした状況であることから、言語的知識を押さえることも大切ですが、何よりも「使えた!」「もっと勉強したい!」という気持ちを高めるための工夫が求められています。そんな中で、越川さんはご自分の実践を紹介し、動画も送ってくださいました。どうぞご覧ください。
お使いになっている方へのアドバイスです。
7課ST3「3」は、【言ってみよう】に関して「別冊」で練習がありません。そこで、「本冊」でしっかり「誰が~~」の質問に対して、「〇〇さんが」となることを押さえておく必要があります。それを踏まえた上で、越川さんの「楽しい授業風景」をご覧ください。
嶋田和子
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『できる日本語初級』第7課ST3の実践~シンガポールの現場から~ 越川牧子
シンガポールのコミュニティーセンターでの最近の活動の様子をご報告いたします。週1回2時間のクラスで、学習者のほとんどは、趣味で日本語を学んでいる方たちです。
初級第7課のST3「みんなで楽しいパーティー」
ST3「3」【言ってみよう】
A: わあ、誰が作りましたか。
B: ワンさんが作りました。
A: へぇ。
『チャレンジ』の後、いつも通り『言ってみよう』に移ります。この発話が自然になされる『言ってみよう』の絵を見ながら「わあ、誰が~ましたか」「○○さんが~ました」のパターン練習を十分にした後で、今習った文型で自分のことを語らせるために 以下の簡単な活動を入れてみました。
まず、各生徒に何でもいいから1つ、自分の作ったものを持ってきてもらいました。自分で作ったケーキやカフェアートの写真、子供に英語を教えている生徒は自分の作った教材、最近習ったアニメキャラの絵などです。(写真参照) そして、それをテーブルの上に並べて「誰がこのケーキを作りましたか」「誰がこの絵をかきましたか」などを発話させ、それを作った生徒が「わたしがかきました」と答える練習をしました。シンプルな活動ですがこの中で、『は』ではなく、ここでは『が』が使われる理由を再確認しあったり、人の作ったものに関心を寄せる表現はよいコミュニケーションにつながるという気づきが与えられたり、クラスメートの隠れた才能やお互いの趣味などを知る機会にもつながりました。
授業ビデオ ➡ https://www.facebook.com/1250474565078377/posts/2456571054468716/