2024年12月に学内研修に伺った新白河国際教育学院の井澤慈子さんから、すてきな実践例が届きました。サイトへの掲載の許可を頂きましたので、ご紹介いたします。
・留学生が自ら動き、考え、発信していったこと
・福島という地だからこそ出来るタスクであること。
活動のタスク:『コミュタン福島』を見学するにあたって、原子力発電所や放射線、エネルギー問題
などについて事前に調べ、見学したことと合わせて発表し、意見交換ができる。
・学生さんの発表には、学院長をはじめさまざまな先生方が参加なさったこと。

他の日本語教育機関にも大いに参考になると思います。どうぞご覧ください。
私たち『できる日本語』がめざしている自律的な学び、人・地域・社会とのつながりの中で学ぶという考えをしっかり実行に移してくださっていること、とても嬉しく思います。
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2026年2月19日
新白河国際教育学院
(福島県西白河郡西郷村)
井澤慈子
≪できる日本語 中級 19課「できる!」の実践報告≫
できる日本語 中級19課 科学の力「できる!」で以下のような活動を行いましたので報告致します。
活動のテーマ:福島第一原子力発電所の事故とエネルギー問題について
~『コミュタン福島』を見学して~(グループ発表)
クラス :中級2Cクラス(16名、国籍16名ともネパール)
施設見学日:2026年2月6日(施設名:コミュタン福島 https://com-fukushima.jp/ )
発表日 :2026年2月10日
活動のタスク:『コミュタン福島』を見学するにあたって、原子力発電所や放射線、エネルギー問題
などについて事前に調べ、見学したことと合わせて発表し、意見交換ができる。
【活動の経緯】
19課の「チャレンジ4」でエネルギー問題や再生可能エネルギーの話題がでてきました。調度そのタイミングで学校旅行があり、『コミュタン福島』という施設へ見学に行くことになりました。『コミュタン福島』は福島の現状や放射線、環境問題などについて学ぶことができる施設です。
そこで、19課「できる!」の活動として、施設の見学とそれに関する発表を行うことにしました。
【活動の流れ】
①発表のテーマを理解してグループを組む
見学へ行く前に施設のパンフレットを読んで、4つの見学エリアの内容に合わせて、発表のテー
マを決めました。そして自分の興味のあるテーマを選んでグループを組みました。
発表のテーマは以下の4つです。
第1グループ《福島第一原子力発電所の事故について》
※『コミュタン福島』の「ふくしまの3.11から」のエリアで見学したこと
第2グループ《福島第一原子力発電所の事故の後の復興について》
※『コミュタン福島』の「未来創造エリア」で見学したこと
第3グループ《放射線とはなにか》
※『コミュタン福島』の「環境回復エリア」で見学したこと
第4グループ《再生可能エネルギーについて》
※『コミュタン福島』の「環境創造エリア」で見学したこと
②各グループで上記の発表のテーマに関することを調べる。質問事項などをまとめておく。
③『コミュタン福島』を見学する。
④事前に調べたことや見学でわかったことについて、発表資料を作る。
⑤クラスで発表する。(各グループの発表を見ながら、評価シートを記入する。)
⑥発表の後、発表資料を教室に貼って、ポスターセッションを行い、自由に意見交換をする。
⑦評価シートをみながら振り返る。
【活動の成果】
・見学前の調査から、実際の見学、発表まで、学生全員が協力し積極的に取り組むことができた。
・エネルギー問題が自分たちを含めた地球全体の問題であること、そして今も解決できていない難
しい問題であることをクラス全体で共有できた。
・発表の後のポスターセッションでは、発表の時は意見や質問が言えなかった学生たちも、活発な意見交換ができた。
【反省点】
・発表の仕方や発表資料の作り方について、もう少し時間をかけて指導をするとよかった。
・評価シートをもっと有効に使って、振り返りをするとよかった。
【感想】
3.11の大地震と大津波による福島第一原子力発電所の事故、その後の環境回復までの長い道のり、そして原子力に代わる再生可能エネルギーについて、4つのグループがリレー形式で発表しました。
難しく、重いテーマであったにもかかわらず、学生たちは一生懸命に調べて、見学の時も施設の方の説明を真剣に聞いていました。今、自分達が住んでいる福島で15年前に起きた大きな事故がどれだけ大変なことだったかを、学生ひとりひとりが感じている様子でした。
発表当日は学院長をはじめ、先生方が発表を見に来てくださり、質問やコメントをいただきました。発表の時は皆、緊張している様子でしたが、わかったことをなんとか日本語で伝えようと、頑張っていました。
自分たちで調べて何かを知ること、そしてそれを皆に伝えるという活動が、学生たちに達成感と学習意欲をもたらすことを実感しました。
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4つのグループにおける発表の様子を写した写真、発表内容(抜粋)が、以下のPDFに入っています。ぜひご覧ください。
https://www.dekirunihongo.jp/wp-content/uploads/2026/02/☆できる日本語中級19課できる!の発表に関する報告書.pdf

※写真の掲載や発表資料の抜粋については、すべて学生の許可を得ています。